かぼちゃ みよい農園

「畑の土は微生物が支配していると気づかない人は、未だに病気と闘っている。その病気だってさ、病原菌という微生物。微生物と人間が闘うとしたら、クスリしかないわけよ。つまり化学肥料や農薬。でもさ、微生物同士を闘わせるという方法はあるわけだ。山の土は、耕しもしていないのにフカフカでさ。それって生物や微生物の働きによるもの。微生物が、落ち葉や動植物の死骸を分解し、それを植物が栄養素として吸収してるのさ。山ん中にはそういう自然の生態系がちゃんと生きている。
たとえばアブラムシって、害虫って言われて嫌われているけど、あれは益虫。人に良くないと言われている硝酸態窒素を吸ってくれて、他の虫の餌になって循環してる。そういう微生物の環境を整えることが大事だってわかったのさ」。

かぼちゃ みよい農園

かぼちゃ みよい農園

黄金のかぼちゃ

みよい農園で作られるかぼちゃは、いずれもまったく同じ条件で作っているそうですが、その中でも、昨年発売された「黄金のかぼちゃ」は、”あらゆる条件を満たした中の一品”だと言います。その大きさや糖度の高さ、そして価格も含め、今までになかったかぼちゃとして、注目を集めました。
一般のかぼちゃの糖度は、平均が10~12度程度。15度もあれば甘いと評されます。「みよいのかぼちゃ」は、通常のものでも20度前後、そして「黄金のかぼちゃ」に到っては25度以上もの糖度があります。価格もゼロの桁がひとつ多いのです。大きさも十分にありオレンジに熟した色合いで、色濃い果肉には、甘さはもちろんのこと、旨みも詰まっています。
「かぼちゃって、畑から収穫してすぐはでんぷんの塊のようなものでね、あんまりおいしくないんだわ。このでんぷんを糖に変化させると甘みがでるんだけど、25度から30度ぐらいまで上げるためには、まずはもともとのでんぷん量が多くないとできないわけ。そこはさっきの話、光合成が関係してくるんだけど。そして、もうひとつ大事なのが、熟成なのさ」。
みよい農園には、敷地内に大きな「高温キュアリング室」があります。その熟成庫の中の温度を、かぼちゃが傷まないぎりぎりの45度まで上げて、さらに下げるを繰り返し、5日ほど熟成するのだと言います。
「ただ、そこまで熟成をあげてしまうと日持ちはしなくなるのさ。糖度を高めていくうちに耐え切れなくて傷んでしまうものもある。『黄金』もさ、今までも作ろうと思ったら作れたけれども、これを作るためには、どんだけそこまで到達できないかぼちゃが出るか…。『黄金』用にと100個寝かせたとしても、10個残らねぇんだわ。90個が耐え切れないでダメになってしまう。そんな商売はできないっしょ。『黄金のかぼちゃ』はね、そういう条件をクリアして生き残ったものなのさ」。

かぼちゃ みよい農園

(取材・文/山本直美)

(株)みよい | 茅部郡森町字駒ヶ岳589-3 | 01374-5-2345

※現在、みよい農園では、八雲町にある「ばんけいリサイクルセンター」の堆肥を使っているそうです。明井さんが、海のミネラルを発見したとほぼ同時期に まったく同様の考えで事業に乗り出した同社とは「ミネラルここに在りだ!」とすぐさま意気投合し、今に続く出会いとなったそうです。