昆布 道南伝統食品協同組合

南茅部の尾札部で採れ、最高級と言われる「白口浜昆布」を原料に、さまざまな加工品を製造している道南伝統食品協同組合。市内から、海岸沿いをのんびりと眺めながらひたすら走り、ようやくたどり着きました。社屋の裏には山、そして秋には鮭も上るという川、すぐそばには美しい海が拡がります。

昆布 道南伝統食品協同組合
昆布 道南伝統食品協同組合

商品のパッケージも日本の伝統色を採用し、一新しました。昔からの製法で作られていた「とろろ昆布」や「酢昆布」についても、原料を見直しました。「農薬不使用米の米酢である“富士酢”を合わせました。酢昆布は、この酢以外に余計なもの一切使わずじっくりと。とろろは、削りも今まで以上に極薄で。どちらも丹念に仕上げてます。当時、社内では批判をあびましたよ。原価が2倍でしたからね」と苦笑します。そのとろろ昆布は「海鳳」と名付けられ、2011年に、食の達人が選ぶ北のハイグレード食品に認定されました。

※ 北海道の一流シェフや百貨店のバイヤー、流通、出版関係者などが選定にあたった道内各地のこだわり商品や食材を言う。

昆布 道南伝統食品協同組合
昆布 道南伝統食品協同組合

「最近、日本の伝統的な食品は、国内じゃなく外国の人に親しまれ始めているというのがちょっとおもしろい傾向だなと思いますね。うちの取引先のひとつに、昔の“生食”を扱っているところがあるんですが、海外でマクロビオテックの市場が広がったことで商品が動き出したという逆輸入の流れがある。日本は、海外のような大きな市場にはならないかもしれませんが、以前より購買層の意識が変わってきているんじゃないですかね」。
組合設立当初は、カットして袋詰めしスーパーに卸すという商品の流れで、「お金にならない忙しさがあった」と言います。ここ数年は「量ではなく質。市場に合わせて価格を下げるのではなく、商品の価値をわかってくれる市場を開拓している」のだそうです。ゆっくりと、そして着実に“伝統食品”を広めているのです。

昆布 道南伝統食品協同組合
昆布 道南伝統食品協同組合

道南伝統食品協同組合 | 函館市大船町600番地の5 | 0138-25-5403 | http://www.dounan-konbu.org/

(取材・文/山本直美)