松前漬 よこはま荘
何度もやったんだァ、試作を

職人が削り出す昆布の薄さは、100分の1ミリ。極薄でまるで金箔のようにはらりと削り出された昆布が、まろみあるりんご酢を使った味わいも一緒に、すべらかに口の中でとろけます。

「旅館 よこはま荘」は、食事のおいしさでも定評のある宿です。

仕込んだ松前漬は、3日経った頃が食べ頃

よこはま荘:横浜清隆さん
よこはま荘:横浜清隆さん

梶原昆布店を代々贔屓にしてくださるお客様の多くは、本州に住まわれている方で、世代も高齢の方が大半だといいます。「昆布を食べる層を広げていくこと。これは、先代から仕事を継いだ時からの課題なんですよ」と梶原さんは言います。梶原昆布店の昆布製品の品揃えを見ると、さまざまに工夫されたものがあります。たとえば「とろ味」という商品は、大量には採れないという“薄葉”と呼ばれるがごめ昆布を特別に仕入れ、加工していると言います。昆布をチップス状にしたいわゆる“おつまみ昆布”なのですが、薄い昆布のせいか、ぱりぱりと食べられ、昆布のうまみもそのままに味わえます。がごめ昆布のとろろに胡麻やかつお節をブレンドした「ふりとろ」も新感覚。炊きたてのごはんにかけるとがごめ独特の粘りが白飯によく絡み、昆布の香りもたのしめる今までになかったふりかけです。

よこはま荘:横浜清隆さん

何百年も前から、この土地に息づく「昆布」

昆布は料理にうまみをもたらすベースの調味料としてだけじゃなく、「おいしく」食べてもらいたい、気軽にたべてもらいたいと、さまざまなアイディアと工夫がなされ、店頭に並んでいます。昆布の産地だからこその豊かな品揃えがあります。
「昔ながらのおぼろやとろろといった昆布を知らず、食べたことのない世代がすでに増えてきていますよね」と梶原さん。
地元にとっては身近過ぎて価値を忘れがちですが、何百年も前からこの土地に息づく「昆布」、ぜひ味わってもらいたいと思いました。

よこはま荘:横浜清隆さん

梶原昆布店 | 函館市豊川町23番12号 | 0138-22-5976 | http://www.kajiwarakonbu.com/

関連動画:gagome channel FileNumber001 梶原昆布店

(取材・文/山本直美)